土山人のOBたち
土山人を卒業していったOBが蕎麦屋だけではないのも「土山人」。
土山人で受け継いだ手打ち蕎麦専門店を始め、それぞれ独自のスタイルで店主として活躍しています。
1998年、芦屋で開店した土山人。
創業者は18歳の頃、体調を崩した父親の代わりに期限付きという条件で家業のくじら肉専門店を継ぐ事になりました。
当初はくじらの肉を売っていただけでしたが、その日に売れ残った肉に手を加えてお総菜を売るようになります。
小さい頃から料理に興味があり、台所に立つ機会も多かった事が幸いし、「お肉がもったいないから」という発想で始めた手作りのお総菜が近所で評判になり、お店は少しずつ繁盛していくようになります。
やがて約束の期限を迎えて、兼ねてから働いてみたかったファッション業界で就職しました。
数年後、今度は雑貨に興味を持ち、当時は珍しかった輸入雑貨の商社を設立。やがてオリジナルデザインの商品の製造販売も始め、順調に事業を広げていきました。
しかし、1995年の阪神淡路大震災で被災した事をきっかけに、一人のスタッフに会社を売却。一転、蕎麦打ちを学ぶために単身東京へ。
修行を終えて芦屋でお店を開いたのが「土山人」でした。
土山人の蕎麦は全店舗契約農家から直接仕入れた蕎麦を使用しています。
また、蕎麦は全て殻付きの状態で仕入れ、自社の保冷倉庫で保管。
殻を外してから製粉までの工程を全て自社で行っています。
蕎麦を打つ直前に各店舗で製粉し、恒に最高の状態を目指して蕎麦打ちに取り組んでいます
また、人材育成にも力を注ぎ、初心者でも蕎麦打ちを学びながら調理、サービスに従事し、一人前になったスタッフのさらなる成長の為に店舗を展開してきたのも土山人のスタイルです。
蕎麦打ちを始め、メニューの研究を自由にできるのも土山人だからこそ。
軌道に載った店舗は「のれん分け」という形で独立しています。
土山人の店舗は、外装、内装、使用する器など、全てにおいて創業者のイメージを基に作られています。
ファッション業界、雑貨業界で培ったノウハウを活かし、「和」にこだわることなくモダンテイストをさりげなく織り込んだ店内には、落ち着いてゆっくりと蕎麦を味わっていただけるように様々な工夫を施しています。
土山人を卒業していったOBが蕎麦屋だけではないのも「土山人」。
土山人で受け継いだ手打ち蕎麦専門店を始め、それぞれ独自のスタイルで店主として活躍しています。